仏像修復工房の見学
仏像修復工房の見学では、世界遺産の仏像修復に取り組んだ実績もある身延山大学の工房を見学できます。身延山大学は久遠寺のとなりにあり、仏教について学ぶ学生たちの学び舎です。
見学先は仏教美術に関わる技術者の育成をしている大学内の工房。ここで活動をする研究員や学生は日々研鑽を積み技術を高めると同時に、「彫玄(ちょうげん)」という名で実際に仏像の制作や修復の依頼も受けているプロ集団です。
工房での取り組みは幅広く、仏像や仏具の制作・修復だけでなく、香炉や絵画、瓦や七宝などさまざまな伝統工芸の制作や、3Dプリンタなど最新のデジタル技術を駆使した取り組みなども行われています。ラオスにある世界遺産の仏像修復にも取り組んだ実績があり、その技術は世界でもトップクラス級です。
工房のなかには修復途中の分解された仏像や、価値の高い天井画や香炉といった制作途中の工芸品などがあちこちに置いてあり、普段の生活では知り得ないようなお寺の裏側の世界を垣間見て、非日常的な不思議な感じを覚えることでしょう。緻密な作業の風景に、きっと驚きと感動があります。