農作物・種子セミナー

農作物・種子セミナーでは、身延に縁のある二人の農家の講演を聴くことができます。一人は身延町出身で30年間教員として特別支援学校に勤め、その後八ヶ岳でいとし野ファームの運営をしている深沢諭氏。

深澤氏は、特別支援学校での時代に障害を持った子どもが増え続けていることの原因が食べ物にあるのではないかと考えるようになり、安心して食べられる野菜作りをモットーにした化学農薬、無化学肥料、除草剤を使わない農業をされています。

目の前の食材はどんな生産者がどんなやり方で作っているのかといったことに関心を向ける機会となり、食べ物が体を作っているということを改めて考える時間になるでしょう。

もう一人はクレアシオンファームという農園を身延町で運営している小川貴志氏。農薬や化学肥料は使わずにあけぼの大豆や野菜、お米を作っています。小川氏が大切にしているのは、作物の命の源となる種。その土地に適合しながら何世代にもわたって自家採種がくり返され、受け継がれてきた「固定種」という種を使っています。

身延の壮大な自然のサイクルのなかで受け継がれてきた種が育ち、作物となって体に入っていく食の循環に思いをはせ、食べ物のありがたみに改めて気づく機会になるでしょう。